2014年11月12日水曜日

日光東照宮の陽明門は未完成?




世界遺産にもなっている日光東照宮



栃木県日光市にあり、徳川家康を祭神とする。



日光東照宮で目を引くのは何と言っても「陽明門」



508体の彫刻(霊獣や花鳥、地紋など)があり、絢爛豪華な装飾や工芸技術の集約されている陽明門は一日中見ていても飽きないことから「日暮門」の別称もある。



陽明門には12本の柱がありますが、その内の一本は魔除けの逆柱と呼ばれています。



陽明門の柱にはグリ紋と呼ばれる渦巻状の文様(魔除け)が施されている。



胡粉が塗られた12本の柱の中で一本だけこのグリ紋が逆向きになっており、他の11本と異なる仕様となっている。



何も陽明門を造った職人さんが間違えてしまったわけではありません。



意図があってわざと逆にしてあるのです。



建物は完成した瞬間から崩壊が始まるという考えから、一ヵ所だけ異なる仕様にすることで建物がいつまでも未完成であると見なした。



こうすることで完成していないのだから崩壊が始まらない→永久不滅という願が込められているわけです。



ちなみに、陽明門は真南を向いており、その先には江戸があり、徳川家康が江戸の守護神の役割を担っている。



久能山と富士山(不死)を結んだ直線上に日光東照宮があるのもポイントです。



逆に陽明門の前にある鳥居から陽明門を見ると、その上には北極星が輝いて見える。



これらは陰陽道の考えに基づく。



また、「完成すると崩壊が始めるため、部分的に細工をして未完成とみなす」工夫は陽明門以外の場所でも見ることができる。



五重塔の1~4階は垂木が平行なのに対し、5階は扇垂木となっている。



神厩舎の屋根は、左右で長さが異なる。



御水屋(手水舎)は、屋根の一つの角を切ってC面取りのようにしている。

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